ホーム 広報 Dr.コラム 尿路結石
2007.05.01
ドクターコラム

尿路結石
腎臓や尿管・膀胱など尿の通り道に出来る結石を尿路結石といいます。
腎臓内にじっとしている場合はあまり症状が出ませんが、 石が動くと血尿や腹痛などの症状がでます。 痛みは鈍い痛みから突然の激痛まで様々です。
尿管結石の場合、 左右どちらかの背中からお腹にかけて痛むのが典型的です。
石が尿管に引っかかったままにしておくと、 腎臓の働きが悪くなる事があります。 膀胱や尿道に石が引っかかった場合は、 排尿痛や頻尿や排尿困難などの症状が出る場合があります。
 
結石の場所により
■ 腎結石
■ 尿管結石
■ 膀胱結石
■ 尿道結石
と呼ばれます。
  結石の場所と結石の名称
 
質問 どんな検査をするの?
答え
まずは石の大きさや、場所を調べるために、尿検査・レントゲン検査・エコーを行います。

レントゲンに写らない結石の場合は、必要があれば造影のレントゲン検査(造影剤を注射してレントゲンを撮ります)やCTを行います。
質問 治療の方法は?
答え
5mm以下の結石の場合
小さな結石であれば尿管を通って尿とともに自然に出てしまいます。   石を出しやすくする飲み薬と痛み止めを使い出るのを待ちます。
痛みが強い場合や大きい結石の場合
自然と出るのが難しい場合や痛みが強い場合は、手術を行います。
質問 手術の方法は?
答え 当院で可能な手術は、下記のとおりです。
@  体外衝撃波砕石術(ESWL)
  腎臓や尿管の結石に対して行います。 体の外から衝撃波を当てて石を砕く手術です。
痛み止めを使用し麻酔なしで日帰り治療が可能です。 最近では結石の手術治療としては最も一般的な治療法になっています。
ただし、割れた石が出るまでに時間がかかることや痛むことがあります。
A 経尿道的尿管結石砕石術(TUL)
  硬い尿管結石や、膀胱近くまで落ちてきている結石の場合には、 カメラを尿道から尿管へ挿入しレーザーを使って直接結石を砕く治療を行います。
麻酔と4〜5日程度の入院が必要です。
C 経皮的腎結石砕石術(PNL)
  腎臓内の大きな結石の場合には、腰からカメラを直接腎臓に入れて石を割って取り出す治療を行います。
出血や腎臓の損傷が問題になり、ESWLに比べると体への負担があるため、 巨大な結石でESWLの治療だけでは砕石が困難な場合にのみ行います。
D 腎・尿管切石術
  現在は@〜Bの治療を行うためほとんど切石術は行っていません。
しかし、@〜Bの治療でどうしても石が取り出せない場合はお腹を切って石を取り出す手術を行います。
質問 予防するには?
質問
生活の工夫と心がけで予防や再発の防止に努めることができます。
食生活
水分をたっぷりと
食生活の中で最も注意したいのは、水分の補給です。
結石は尿が濃くなることでできやすくなります。 尿が濃くなることを防ぐためにも、1日2リットル以上の尿量を保つようにしましょう。
「結石は夜作られる」といいますので、夕食後の水分摂取がポイントとなってきます。
ただし、アルコールは酸性食品で大量に飲むと脱水を生じるため、石が出来易くなります。

野菜・海藻・青魚を適度に
マグネシウムの豊富な野菜を食べることで、結石の形成を抑制することができます。
アルカリ性の野菜は、体の酸性化を防ぎ、結石の生成を抑える物質であるクエン酸を作ります。 結石の主成分のシュウ酸はほうれん草、たけのこ、モロヘイヤ、チョコレート、ココア等に多く含まれています。
カルシウムを多く含むちりめんじゃこや牛乳と一緒に摂取すると石が出来にくくなります。


塩分・糖分は控えめに
塩分・糖分は血中カルシウムの濃度を上げ、結石の形成に一役買いますので、摂り過ぎないように注意しましょう。

カルシウムをしっかり、脂肪は少なめに
尿結石の約80%はシュウ酸カルシウムを主成分としてできているものです。
この種の結石の形成・再発予防には尿中のシュウ酸の量とカルシウムの摂取等が重要であることがわかってきました。
以前は結石の予防にはカルシウムの制限が必要とされてきましたが、 最近では結石予防や骨粗鬆症の予防のためにもカルシウムの摂取が必要とわかってきました。
カルシウムは腸の中でシュウ酸と結びつき、"シュウ酸カルシウム"となると腸から排出され尿中への排出量が減少します。 しかし、脂肪を多く摂ると、本来シュウ酸と結びつくはずのカルシウムが脂肪と結びつ いてしまうので、脂肪の取りすぎに注意しましょう。
運動
適度な運動は、結石が体外に出るのを助けます。毎日の生活に運動を取り入れましょう。
また、運動の後に汗をかいたら、水分を十分に取りましょう。


当院では以上の検査と治療を患者さんと相談のうえ行います。
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